前回に引き続き、蓬莱電鉄の車両のご紹介です。
弊社に所属する2両の二軸客車のうち、残りの1両です。
こちらはおそらく明治時代に国が導入し、いくつかの私鉄を経てうちに辿り着いたシーラカンス的車両。
予備車として通勤通学時間帯の増結用などでしか見られませんが、まだ現役で稼働している貴重な存在です。
一部のマニアには熱烈な視線を浴びており、のちに大きな博物館に引き取られ、当時の姿に戻されて展示されることになる・・・
――という、ありがちなストーリーも出来上がってます。(笑)
マイクロエースが以前発売した「1号機関車」の増結用客車です。
側面に5つの扉があり、それぞれが個室になっている構造で、この時代によく見られたタイプですね。
さすがにこのまま塗り替えて使うわけにいきません。
この車両の分解には手こずりました。
なんと、屋根板と側面ガラスが一体で、透明成形されたものに屋根部分だけ黒塗装してあります。
こんな構造見たことない!
側面に5つも扉は要りませんので。
室内のコンパートメントの仕切りも切り取りました。
(奥のは未施工)
側面に、Pカッターでスジ彫りし、2か所の扉(両端に小窓1つ残した位置)と窓下の板張りを表現。
元々は明治時代のコンパートメント車で、今は仕切りがなくなって2扉になっているが、窓割に当時の面影を残している・・・昭和30年代まで
東北の松尾鉱業鉄道で活躍した車両をイメージしてます。
シル・ヘッダー(窓並びの上下に貼りつけられる帯状の板)も表現し、だいぶ雰囲気が変わってきましたよ~。
当時は薄いプラ板を持ってませんでしたので、GMキットのシールの端を切り出して貼り付け、シルヘッダーとしたのでした。
ついでに、窓の縦桟の太い所にもシールを貼り付けました。
そして一気に塗装・ウェザリングして完成~!
(塗装の過程は撮影し忘れ・・・)
乾いたジョイント音を響かせ、田舎町を走る客車列車。
夕陽を受けて陰影が映える。
スジ彫りは効果的だったようです。
こんど、こいつらもステージワンに連れて行って走らせたいな。
<オマケ>
もう1両は、明治時代の姿のまま廃車体の倉庫となってます・・・。
ガラスパーツをつけた上からウェザリングのスプレーを吹き付けられて、ちょっと可哀そう・・・(?)